Presencing Somatics Trillium Institute Japan - Manual Therapy for Personal Transformation
ボディワーカーのためのフォーカシング フォーカサーのためのタッチ


主に心理療法で扱われるフォーカシングは大変ユニークです。ロジャースの来談者(クライエント)中心のカウンセリングの流れから、哲学者でもあるユージーンン ジェンドリンらの発見ー身体の感覚を感じている来談者には有意的なカウンセリング効果と変化が見られることーから生まれました。カウンセリングとボディワーク、両分野がともに学べることがあるのです。現在の「実践領域」という思い込みに埋もれ、見なくなっている両分野のつながりと類似点を深めることができたなら、その学びは実現可能です。
触れる、触れない職業をつなぐ概念として、フォーカシングで使う言葉を使うなら、「コモングラウンド(共通基盤)」を見出す縁を探りましょう。

仏陀の発見した三つの重要な事実があります。
1. 身体での感覚は、私たちの内側、外側、精神と身体での経験ひとつひとつに伴なってあらわれている
2. 身体は、いつであっても今の瞬間(プレゼンス)の状態にある。よって身体の今」を用いて意識状態を今へともたらすことができる
3. 身体感覚に注意を向けることが私たちを内在的に変化させる

ゆえに、身体は瞬間ごとに今(プレゼンス)にアクセスできる機会を与えてくれているのです!私たちはいつであっても「今」にいることを見落としているのです。では、フォーカシグ的に問うてみたらどうでしょう。「」によって暗示されることとは何なのでしょう。


フォーカサー(フォーカシングを行う人)とボディワーカーを引き合わせる目的の一つは、身体の感覚(感官)表現を内側から感じる実践、つまりセルフフォーカシング(自分で行うフォーカシング)において内側を精査し共有されるフォーカシングの空間へと入り、今という瞬間からの感覚へと向かっていくことになるのでしょう。セルフフォーカシングに触れること(外部からの感覚)を取り入れ、インテロセプション(内なる感覚)ととりあわせて用いる、ソマティクス的な観点と実践方法を両分野に紹介し、実践できる方法として学んでゆく場を作りたいと考えています。フォーカシングの場では、通常触れることがセッションには入らないでしょう。しかし、まずはセルフフォーカシングにおいて、自分の身体に触れて外的な刺激感覚と内部での感覚を感じるソマティクス的な能力を磨くことは、クライエントのフェルトセンスを「感覚する」よすがとなるのです。自らの身体の感覚を、頭ではなくまさに身体をもって「感じる」こと、そして今という瞬間を身体で味わうことができなければ、来談者の感覚を私たちの側でフェルトセンスとして感じることもできなければ、共有感覚も生まれなければ、フェルトシフトさえ曖昧なものとなってしまうでしょう。ボディワーカーは一方、まだ自分の手でクライエントの意識を感じ取ることを知らない人が殆どです。また、クライエントが自分の身体を内側から感じ、今の瞬間へと入るソマティクス的な意識についても表現できる手段や言葉を知らないままなのです。クライエントが自分の感覚を言葉にし、プラクティショナが自分の感覚を言葉で伝えることが、どれだけ相互作用と相互基盤を打ち立て、お互いの存在を肯定する力となるか、フォーカシングの理論と実践の作用を実践してみましょう。

また、この両分野をつなぐ試みの中で、ジェンドリンの潜在性(implicit)の哲学の中で見落とされている点も探っていきたいと考えています。それは、それぞれの人間の中にある内在性(Intrinsic)についてです。彼の哲学において、私はひとりひとりの内在する存在性について示唆されています。それは、セルフフォーカシング、そしてコンパニオンを伴うフォーカシングにおいても対話的な過程を通し、相互的に見守ることと今という瞬間(プレゼンス)が共有される中、その内在性が存在をあらわにしてくれるということなのです。

このクラスではボディワーカーとフォーカサーの間に橋を架けていきます。身体という共通の手段を、両側から理解しその叡智を両面から享受する2日間です。このわくわくする企画にどうぞご参加ください。これまでにボディワーカー単独のためのフォーカシングクラスを受けられた皆さんにも、またフォーカサーでより身体に基づいた気づきを得たいと思う方々にも新たな洞察が訪れることをお約束します。ボディワーカーはセッションでより言葉に長ける手法を学び、フォーカサーは触れることと身体の繋がり、ひいてはそこにある信頼と叡智を実体験で学び、来談者とのセッションでのソマティクス的な経験をともに分かち合う方法を手にできます。これは両者にとってあまりない機会です。互いの利点を分かち合い、互いの尊敬に値する経験から皆で共有出来ることを見出していきましょう。